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5月30日開催情報

学会発表や事務局の移転、日々の雑事に明け暮れて
5月もあっという間に後半に入ってしまいました…
月末30日には、自分は研究会発表があるのですが
パレスチナ関係で下記イベントが開かれますので、ご案内申し上げます。

****

◆イラク戦争を考える連続講座 パレスチナ編
イスラエルとガザ 二人のジャーナリストが語る
-あれは戦争だったのか、メデイアは何を訴えられるのか-

5月30日(土)
18時30分~21時
場所:世田谷区立烏山区民センター3F 第4会議室(定員48名)
   京王線千歳烏山駅下車すぐ
参加費:1000円
講師:藤原亮司さん(フォトジャーナリスト)
小田切拓さん(ジャーナリスト)

 ガザとは、60年前のイスラエルの建国によって生涯を通して振り回されてきた
人々の巣窟である。人口の7割以上が、裸のまま投げ出された難民である。
 藤原亮司さん、小田切拓さんは、イスラエルのガザ侵攻が終わってから、2月2
日ガザに入り、また3月末に再取材もした。時間をおくことで、お二人が何を見、
確認し、危機を感じたか。ガザ侵攻の実態と、それを伝えるために欠かせないこ
ととは何か。時間をかけて、ガザを体系的に、構造的に、そして個の現象として
捉えようとするメデイアは、今、殆ど存在せず、さらに、時間を掛けるだけでは
、状況は捉えられないほど複雑化しており、人々の痛みや<戦争>の意味を見い
だすことは、既存の手法では不可能だという。
 今回のガザ攻撃の背景は何か。特に軍事面から、侵攻の狙いを藤原亮司さんが
語る。ガザという構造、今回の侵攻の意味と人々の受けた影響を、イスラエルに
よる軍事占領政策の変遷と、その強化の過程から小田切拓さんが解説。そして、9
/11後のメデイアの弱体化について分析、具体例を交えながら意見交換します。

【講師プロフィール】
藤原亮司さん:フォトジャーナリスト、ジャパンプレス所属。1998年よりレバノ
ンやヨルダンなど周辺国を含めて継続的にパレスチナ問題を取材。他にアフガニ
スタンやコソボを取材、日本では在日コリアンの記録をライフワークとして行な
っている。ジャパンプレス所属。

小田切拓さん:ジャーナリスト。政治・経済番組のデイレクターをしていた1997
年に初めてパレスチナを訪れ、以後、パレスチナ問題を専門に報道している。ア
メリカ、ヨーロッパの中東政策の取材を含め、国際社会のあり方やイスラエル・
パレスチナ双方の政治構造など、包括的な視点でパレスチナ問題を追っている。

主催:今とこれからを考える一滴の会 03-5313-1525
協力:世田谷市民運動「いち」

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故・大塚和夫先生に寄せて

東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所でお世話になった
大塚和夫先生が亡くなられました。

まだ訃報をしっかり信じることができないほど、先生のやさしい声とあたたかい笑顔が
記憶に鮮やかに残っています。
また絶対にお会いできると信じていました。お話したいことがたくさんありました。
こんなよく晴れた爽やかな日に旅立っていかれるなんて。

大きな喪失感を胸に、手元に残された先生の著作をあらためてふり返ると
社会人類学者として、また中東アラブ・ムスリム社会の研究者として
大きな足跡を残されたことが実感されます。

机の周りで見つかる論文・著書だけでも

・「オリエント」の歴史意識
『講座哲学11 歴史/物語の哲学』(岩波書店、2009年2月)

…丁寧に頂いていた最後の抜き刷りになりました。
碩学にして言葉のひとつひとつを慎重に扱い議論を展開された
大塚先生らしい議論だと思います。

・「ユダヤ教徒」と「ユダヤ人」の差異をめぐって
『ユダヤ人と国民国家―「政教分離」を再考する』(岩波書店、2008年9月)

…アラブ・ムスリムの研究者ながら、広い問題関心と学習意欲をもたれていた
先生ならではの「ユダヤ人」論。刊行されたばかりの『イスラエル・ロビー』を
お忙しい所長業務の隙間で読まれて、話題にされていたのを思い出します。

・『いまを生きる人類学:グローバル化の逆説とイスラーム世界』
(中央公論新社、2002年)

…「自分は地域研究者じゃない。社会人類学者だ」―先生はいつも
そう力説されていました。きちんとした方法論に基づき議論を確立することの大事さ。
この本の中では、先生が繰り返し扱っていらしたFGMの問題や、スワヒリについても
触れられています。

・『近代・イスラームの人類学』(東京大学出版会、2000年)

…魅力的な章建てでまとめられた一冊。先生のネイション論には
博士論文執筆の際にもお世話になりました。

・『イスラーム的:世界化時代の中で』(NHKブックス、2000年)

…「オブジェクト化」「イスラーム復興」「文明の衝突」―広く議論されてきた
キーワードを随所で取り上げ、整理された一冊だと思います。
入門的でありながら、最新の議論を取り入れる、その難しさを実現されています。

・『中東―人類学的考察』デイル・F・アイケルマン著、大塚和夫訳
(岩波書店、1988年)

…中東の人類学者の大家であるアイケルマンの著作の翻訳。
博士論文の議論構築の際、大変お世話になった一冊です。
アイケルマン来日の際に、旧交を温めていらっしゃった様子が印象的でした。

・「下エジプトのムスリムにおける結婚の成立過程―カリュービーヤ県ベンハー市と
その周辺農村の事例を中心に―」
国立民族学博物館研究報告10巻2号(1985年)

 および

・「下エジプトの親族集団内婚と社会的カテゴリーをめぐる覚書」
国立民族学博物館研究報告8巻3号

…こちらも博士論文執筆時に、参考にさせて頂きました。
中東の親族論で先生がとりあげられた「カリーブ(親族)」の概念など。
詳細な系譜の調査に基づく精緻な研究が、後の議論の展開の基礎にあった
ということを認識させられます。

研究者として、亡くなった後にこれだけの著作を残せる、残されたということは
非常に意義の大きなことだと思います。
なかなか筆が進まない私に対しても「研究者は書いてなんぼや~
所長さんって仕事がどれだけ多忙か想像つくでしょう?
それでも年に何本かは書いてるんだから~」とはっぱをかけて下さったのを思い出します。

あの笑顔にまたお会いすることができないと思うと、寂しいです。
まだ信じられません。

でも先生の励ましを胸に、研究者として頑張っていかなければと思います。

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錦田愛子

Author:錦田愛子
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